ある恋愛日記カミングアウト【実話小説ラヂヲ】

【大人向きリアル恋愛日記小説】運命の恋・失恋・行きずりの恋・遊びのSEX・結婚・玉の輿・出会い系・モラハラ・離婚・妊娠・殺人・再婚・浮気・不倫・虐待・絶縁・同棲・二股・三角関係・遠距離恋愛etc…私の身に起った実話小説です。最低な話も多々ありますが何かのお役に立てれば幸いです。

 第2話『15歳の運命の恋』

朗読をお聞きの方はこちらから。

www.youtube.com

 

 

 

 

 

失恋から始まった15歳秋の運命の恋。

 

 

 

 

おもてだっては私の”ひょうきん男子”

というキャラクター上、

笑って過ごしていましたが、

辛くて苦しくて、

家では毎晩のように

独りで泣いていました。

 

 

でも、そのうち私は

こう考えるようになりました。

 

 

筒井君がそばにいてくれないと

生きていけない
それぐらい彼を好きのは確かな気持ち。

だけど、
幸いにも

私は筒井君の最も身近な親友だ。

恋は成就しないけど、

親友として今のまま

ずっと一番近くにいつもいられれば、

 

 

それだけで幸せなんだ。

 

 

そう思う事にして、

親友として筒井君のそばに居ながら、

少しづつこの恋心は心の奥深くに沈めて

封印してしまおうとした。

歯を食いしばりながら。

 

 

 

 

 

そして数ヵ月が過ぎる頃には

絶望的な気持ちもある程度紛れ、

落ち着きを取り戻しつつあった。

 

ちょうどそんな頃、

もうひとりのマブダチ坂口君も、

以前から好意を寄せていた女の子への

思いを諦め、新しい恋を探すぞ!

と言い始めていて、

(私は筒井君への恋心を坂口君にも

誰にも打ち明けていなかったので)


「坂口とリク、

二人のうちどっちが先に

新しい恋をみつけられるか競争だ!」

なんて事を話していた。

 

 

筒井君が江梨子といる時間が増えた分、

必然的に私と坂口君とで過ごすことが

多くなっていた。

 

 

 

 

数ヵ月がまた過ぎた。


私はその間に何人かの人に”付き合って”と告白をされたり、

妙な疑似恋愛に

引っ掛かったりもしたけれど、

高校生活の一年目が

終わりに近付く頃には、

 

「本当の恋をみつけるまでは、

もう誰とも付き合わない」

そうキチンと考えられるように

なっていた。

 

そんなことを真剣に話しあったり、

冗談を言って笑ったり、

あれからずっといつも

坂口君と一緒に過ごしていた。

 

そして今度はちゃんと気が付いた。

 

 

 

二年生になる頃、

私は坂口君を親友として以上に

好きになっていた。

 

 

坂口君に恋をしていた…

この恋心は大切にしようと思った。

 

 

 

すぐに打ち明けるつもりはなかった。

一番の親友でもあったから。

 

 

 

 

 

 

 

そんな高校二年の初め頃、

私たち三人に大きな動きが起こった。

同時に二つ。

 

 

 

 

ー 筒井君が江梨子に別れを告げた。ー

 

ー 坂口君に新しく好きな人ができた。ー

 

 

 

どちらの出来事も私の心には

あまりにも大きな衝撃だった。

あの筒井君が江梨子を捨てたなんて。

 

なぜ!?

 

 

筒井君はその理由を、

「親友のおまえにだって

言えないこともいろいろあってさ…」

と教えてはくれなかった。

 

一体何があったの!?

 

 

 

そして、

私はやっとの思いで坂口君に

恋をし始めていたばかりだというのに、

彼にも新しい好きな人ができてしまったなんて!

 

またもや恋したとほぼ同時に失恋。

筒井君の時と同じパターンじゃん…。

 

またか。

 

 

 

「筒井と江梨子の時みたいに

応援してくっつけてやるから、

坂口の好きな女子、

誰なのか教えろよ。」

 

 

私はいつもの調子で問いつめた。

でも、坂口君の返事は素っ気ない。

 

 

「そんなもんすぐにバラさね〜よ。

当ててみろよ。」

 

 

 

 

 

私は自分の恋の運の無さに

ただもう笑うしかなく、

泣くことすら出来ない、

といった感じだった。

 

 

 

 

それから私は坂口君の好きな女子が

誰なのかを探し当てるべく、

毎日あーだこーだ思い巡らしては、

 

「B組の冴子!」

 

「新体操部の七瀬さん?」

 

「F組のナッチだろ!」

 

と次々に容疑者を並べて

坂口君につきつける日々。(笑)

しかしちっとも

正解には辿り着けずにいた。

あんなに親密にしてたのに、

実は坂口君の事を良くわかっていなかったという事なのか?

 

 

 

 

 

そんなある日の放課後。

いつものように、

 

「坂口〜〜!

やっと今度こそわかったよ。
坂口の好きな人は<松尾さん>、

でしょ?」

 

と私が言ったその瞬間だった…

 

坂口君が私の手首を痛いくらいに

掴んだかと思ったらそのまま走り出し、

私を引きずるように校舎屋上へ

掛け上がったのです!

 

 

 

 

風のある屋上。

 

二人とも息を切らし、

ゼイゼイ言ってた。

 

 

 

 

 

坂口君は、

驚いて目がまんまるになってしまった

私に向かって、

 

 

 

「そうだよ、そのとうり。

俺が好きなのはアンタなんだよ。」

 

 

なんとそう言ったのです。

 

 

 

 

 

え……?!今なんて???

 

 

私は頭がパニックになり、

どうしていいかわからず、

胸が爆発しそうになりながら

訳の分からない状態で

言葉を繋ぎました。

 

「は??? やだな、

なぁ~に言ってんの?冗談キツイって!

松尾さんだろ、ほら、水泳部の。ね!

当たりだよな!

彼女かわいいもんなぁ!」

 

 

私がそう言い終わると、

坂口君はそのとき手に持っていた

ペンやノートをバサバサ!と

その場に落とし、

顔面蒼白になって固まってしまい、

つぶやくように言った。

 

 

 

「水泳部???松尾って…

アンタと同じ苗字なのか…」

 

 

 

 

 

そのことがあってから数日後、

私は筒井君、坂口君の二人に

呼び出された。

大事な話しがあるからと…

 

 

三人で放課後の教室。

坂口君が初めに話し出した。

 

 

 

「この前さ、

ちゃんと言えなかったけど、

俺が好きなのはアンタなんだ。

親友としてじゃなく女として。

付き合ってほしいと思ってるんだ。」

 

 

 

いつも一緒にふざけてる筒井君も隣で

真剣な顔で静かにそれを聞いていた。

 

そして続いて筒井君が話し出した。

 

 

「俺な、 情けないけど

坂口がおまえのこと好きだって

聞いてさ、やっと気が付いたんだ。

俺、おまえを誰にも、

この坂口にだってとられたくないって

思った。

俺はずっと前からおまえのこと

女として好きだったんだ。

江梨子と別れたのは、

それに気が付いたからなんだ。」

 

 

 

 

そして坂口君が、

 

「こいつたまんねーだろ、まったく。

ま、俺は前からそうじゃないかって

思ってはいたけどな。

だから俺、アンタに告白する前に

筒井に聞いたんだ、

リクを俺のもんにしたいと思ってるんだけど、告白してもイイか?って。

そしたら案の定

<チョット待った>だよ。

で、二人ともちゃんと告白しようぜ!

てことになったんだ。

結果どうでも恨みっこなしでな。」

 

 

と言った。

 

 

 

は???
なんてこと!?

もがき苦しんで沈めて封印した恋心と、

それを乗り越えてやっとみつけた

新しい恋心。

その二人が揃って

私にこんなこと言い出すなんて。

 

 

 

そんなのどう考えたって、

どちらかを選ぶなんてこと

出来る訳がない。

甲乙なんてつけられない位に

二人とも大好きだし、

それに、

マブダチ三人組みのこの関係が

私にはとてつもなく大切!

 

何よりもこの関係を壊したくない。

私はそのままの気持ちを

全て二人に打ち明けた。

(ある意味、二人ともに向かって

好きだと告白したことにもなる)

だから、

どうしても選ぶことなんて出来ないと。

今までのままの

三人マブダチでいようと…

 

それしか言えなかった。

 

 

 

 

数日が経ってまた二人に呼ばれた。

 

 

 

「リク、ごめんな。

やっぱり納得できないんだ、

もうこうなった以上

ちゃんとどっちかを選んで欲しい。

お前がどっちかを選んだからといって、
俺ら三人の親友関係が壊れたりは

絶対にしないって。

そんなヤワじゃない。

少し形が変わるだけなんだから、

はっきりさせてくれ。」

 

 

 

と言われた。

 

悩んだ。

悩みに悩んだ。

 

 

(どうするの?リク…)

 

 

 

決断をせまられて、

混乱するばかりの

16歳のオナベ少女リク。

 

 

 

筒井君をずっと前から

本気で好きだった。

 

 

でも一生懸命その気持ちは押し殺し、

その末に新しい恋が芽生え、

坂口君のことを

本気で好きになることが出来た。

 

 

二人への恋心はどんなに考えたって

どちらかを選べるようなものでは

なかった。

 

 

 

そして何よりも、

私たち三人はかけがえのない大親友。

そのことの方が、

大切に思えたくらいだった。

それが本心。

けれど、

選ばなければ彼らは納得してくれない。

 

 

 

二人は言った。

「だからといって

俺たち三人の親友の絆は変わらねーよ。

そんなことで

壊れるようなもんじゃない。

このままうやむやにしてしまったら、

そのほうがむしろ三人の関係が

おかしくなるだろ。
こんなビミョ〜な空気のままで

いられねーからな。」

 

 

 

そう言われて数日後、

私は決断をした。

 

 

 

 

放課後の教室に三人。

長い長い沈黙…

 

 

 

 

 

「坂口君、ごめん…」

 

 

 

 

私はそう言うのがやっとだった。

 

 

 

 

「うん…、そっか…、リク、

ちゃんと考えてくれてありがとな…

よし!じゃ、俺、先帰るわ…、

じゃなっ」

 

 

 

そう言って坂口君は一人で先に

帰っていってしまった。

いっつも三人で一緒に帰ってたのに。

 

あっと言う間に夕闇に去って行く

坂口君の自転車の後ろ姿を、

何も言えず、硬直したみたいに

ただ見送るしかなかった…

 

 

 

 

その後、 私と筒井君、

残った二人で帰った。

一言の言葉も出せないまま。

何も話す気になれなかった。

ただうつむいて、辛い顔をしたまま。

 

 

 

f:id:lovefm:20201202145844j:plain

 

===============

お読みいただきありがとうございました!
最後にポチッと!励ましいただけたら幸いです!
にほんブログ村 恋愛ブログ 恋愛体験談へにほんブログ村 小説ブログ ロマンス小説へにほんブログ村 恋愛ブログへ
応援のスター、ブックマークなどなど
本当にありがとうございます!