ある恋愛日記カミングアウト【実話小説ラヂヲ】

【大人向きリアル恋愛日記小説】運命の恋・失恋・行きずりの恋・遊びのSEX・結婚・玉の輿・出会い系・モラハラ・離婚・妊娠・殺人・再婚・浮気・不倫・虐待・絶縁・同棲・二股・三角関係・遠距離恋愛etc…私の身に起った実話小説です。最低な話も多々ありますが何かのお役に立てれば幸いです。

第7話『運命の離別とズルイ約束』

朗読でお聞きの方はこちらから。

 

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「その彼とはもう別れると思う

 

 

葛山君の前でいきなりそう口にしてしまった。

 

それまであくまで異性の友達として

デートを重ねていた状態だったのだけれど、

 

あの日の

 

葛山君の姿は私には

かなり予想外で・・・

 

 

 

 

 

筒井君との三年間の長く深い愛を実際に考えると

当然そんな簡単に割り切れないし、

一生涯別れるなんてことないと思っていたのだから、

本当に筒井君と別れるなんて出来るのか、

それとも

葛山君と友達のまま終わらせるべきなのか・・・

 

悩みに悩んだ。

 

 

 

 

 

 

出会い方は夜中のナンパ。

あまりいい出会いではなかったけれど、

葛山君はとても真剣に私を好きになってくれていた。

 

あのドライブデートの日、

それを語ってくれた。

 

語られた言葉もそうだけど、

筒井君の存在を告げた時の

あの葛山君の落ち込んだ姿、

大人でスマートな彼のみせたあの動揺が

何より彼の思いを物語っていた。

 

 

私もまた、葛山君にのぼせあがってた。

 

一生涯共にと誓い合った筒井君への愛は

決して消えた訳でもないし冷めた訳でもないけれど、

マンネリという魔物に犯され、

また最近は喧嘩ばかり。

オープンリレーションシップという複数恋愛関係、

そんなストレス感も手伝って、

私は私一人と一対一で向き合ってくれる

葛山君とちゃんと付き合いたくって

仕方が無くなっていた。

 

いったいどうしたらいいんだろう?

 

 

 

 

そんな時だった。

 

タイミングが良いのか悪いのか、

事件が起こった。

 

 

 

オープンリレーションシップ状態だった私と筒井君。

 

筒井君の浮気はすべて私に報告済み

というのが約束だったはずなのに、

<隠さないこと>

だけが全てを許す条件だったのに、

筒井君が私に隠しているSEXフレンドがいることが

発覚した。

それも一年半も前からの。

 

私のあの初めての過ちよりも

もっと前からずっと、

私に隠し続けていた女がいたということになるのだ。

 

 

 

感情はなく、

単にお互いスポーツ感覚の発散相手だというけど、

あの私の懺悔の半年も前から?

 

 

私は筒井君の浮気を

全て把握しているハズだったのに、

この女の事だけは全く知らされてないままだった

 

 

一年半も前から・・・

完全に二人とも一点の曇りもなく

純粋な二人だけの愛を信じ切っていたあの頃から?

彼は私よりずっと前に私を裏切ってた。

 

 

 

 

 

信じ切っていた私たちの長く深い愛って、

一体何だったのだろう?

 

何かが崩れ落ちる音が聞こえるようだった。

 

 

 

 

《信じ切ってたものが一瞬で崩れる音、

出来れば二度と聞きたくない。》

 

 

 

 

 

 

運命の別れはあっけない引き金だった。

筒井君が隠し続けていた女の一件で、

事態は急変した。

 

 

 

 

もちろんそれで筒井君への長年の愛が

すべて消えたわけではなかったし、

筒井君が本当に命がけで愛しているのは

私だけだということも、

今彼に切々と訴えられなくても勿論解ってはいた。

 

根本的にはこの強靭な二人の愛に

なんら変わりはなかったのだけれど、

この事件は充分過ぎる引き金になってしまった。

 

 

 

このことで私は、

 

「もう今のままでは、

まともに付き合ってはいけないと思う

 

と、

とうとう筒井君に別れを切り出した。

 

 

 

 

 

永い永い、

私の青春そのものだった恋に別れがやってきた。

 

 

筒井君は

そんな別れ話しを受け入れられずにいた。

当り前だ。

どんな事が起こっても別れないと

この三年間ずっと

二人の将来を誓い合ってきたのだから。

 

 

 

 

 

さんざん長い間モメたけれど、

とうとう一生を共に歩くはずだった二人は、

別々の人生に向かって歩き始めることになった。

 

 

 

 

でも、

私は世界一のズルイ女だった。

 

 

 

《女もズルイ、男もズルイ、

それが恋愛なのか・・・》

 

 

 

 

最愛の筒井君を完全に失ってしまうのが怖くて、

別れたくないと言い続ける彼の気持ちを利用した。  

 

 

「今はもう別れるしかないと思う、

これから時間をかけてお互いに大人になって、

もっと大きな人間になって、

ちゃんと別々の人生をたくさん経験して、

ちゃんと成熟した人間になろう

例えば色んな恋もするかもしれないけど、

いつか必ず成熟した大人に成れた時、

お互いシングルに戻って、また一緒になりたい。

一生一緒に生きようって誓ったんだもん、

この愛はずっと変わらない。

何倍も大きな人間になった大人の筒井君が

いつかリクを迎えに来てくれるのを

いつまでも待っているから

それまでお互い別々に生きていこう」

 

 

そんなズルイ約束を固く結んだ

19の私と筒井君だった。

それで筒井君の愛を

永久につなぎ止めたつもりでいた。

 

 筒井君はこの約束をする事で、

<永遠に別れる訳ではないならば>と、

この別れ話を受入れてくれたのだった。

 

 

 

 

私は欲張りの極致だった。

 

今は葛山君と付き合いたい、

けれどいつか歳をとって、

その時そばに筒井君がいなくては耐えられない。

 

筒井君無しでは生きられない事を

よくよくわかっていた。

何もかも、

筒井君というよりどころがあるからこそだと

わかってた。

19コムスメの甘い幼稚なわがままだった。

 

 

 

 

こんな別れ方をしたがために、

後々もとてもとても苦しむことになるのだった。

 

この時はそんな事は知るよしもなく

 

 

 

 

 

《欲を張ると天罰がくだる?》

 

 

 

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あの日、私も筒井君も

とにかく涙が枯れるほどに泣いて泣いて泣いて、

私たちの青春と一緒に、

この愛を凍らせてしまった。

 

 

 

 

 

この時、筒井君という愛のよりどころを失った私は、

気か付かないうちに

どこか穴があいてしまったように、

壊れた女になっていった。

 

この後々になって、私はどんどん堕落していく。

だんだんと不埒な行動を繰り返すようになり、

この一年後には

ヤケクソのように男と寝たりすることにもなってしまう。

 

もしかしたら葛山君のことも、結局、

そんなひとときの情事のうちの一人に

すぎなかったのかも知れないなんて、

今振り返ればそんな風に思えることもある。

 

 

 

遥か遠い、19歳の六月頃のことだった。

 

私は葛山君と新しい生活を始めていた。

 

 

 

 

《筒井君と二人で何時間も号泣してた

あの喫茶店

異様だっただろうな・・・》

 

 

 

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